菅野発熱で巨人窮地…CSどころかドラフト戦略にも飛び火
巨人のエースに異変が生じた6日、スカウト部門トップの発言にも変化が表れた。菅野智之(26)が東京ドームでの全体練習を欠席し、「CSファーストステージ初戦の先発回避か」と報道陣を右往左往させた直後、球団事務所でのスカウト会議を終えた山下スカウト部長がこう言ったのだ。
「一番、戦力になるピッチャーを選択する」
今月20日に控えたドラフトの1位候補として柳(明大)、佐々木(桜美林大)、田中(創価大)、寺島(履正社)、今井(作新学院)、藤平(横浜)の投手6人、京田(日大)、吉川(中京学院大)の野手2人の名前を並べたあと、「大学生が当たり年」とも発言。球団内には、「人気と実力を兼ね備えた甲子園のスターを」と高校生投手の獲得を推す声が根強く残っていたが、この日は9月のスカウト会議の時点で1位候補としていた高校生左腕の高橋(花咲徳栄)の名前を「Aランク」から外すなど、即戦力投手獲得に舵を切った印象を与えたのである。
■故障なく1年を乗り切ったのは新人時代のみ
今季、高卒3年目左腕の田口がチーム唯一の2ケタ勝利となる10勝(10敗)を挙げたとはいえ、巨人の先発陣はロートル化が進んでいる。マイコラスとポレダの助っ人勢も故障とメンタル面に不安を抱え、アテにはできなくなった。そこへ、大一番を前にしての大黒柱の“故障”である。