大谷の“お客様扱い”いつまで…ソーシア監督が抱える事情
■ゴジラ松井は1年でクビに……
その根拠はソーシア監督が抱える事情にある。02年にワールドシリーズを制覇し、最優秀監督賞を2度受賞。「知将」として知られる同監督は今季が就任19年目。今季限りで10年契約が満了する。昨年まで3年連続プレーオフ進出を逃しているだけに、今年結果を残さなければ、さすがにクビともっぱらだ。前出の地元メディア関係者が言う。
「本人は来季以降もユニホームを着続けるつもりでいる。あと30勝で通算1600勝となり、ドジャース時代の恩師だったトミー・ラソーダ元監督の記録を抜く。そういうこともモチベーションになっている。今季は何が何でも勝ちたいし、結果のためにはなりふり構っていられない。6年契約の大谷をじっくり育てるために辛抱強く起用し続ける余裕はなく、結果が出なければマイナー降格させてよりベターな選手を起用するだろう。逆に戦力として計算できるようであれば、1年目から投打にフル回転させる可能性もある。なにしろエンゼルスは先発の頭数がそろうかどうか微妙な現状ですから」
こうしたシビアなスタンスは、10年に松井秀喜がエンゼルスでプレーしたときも同様だった。前年の09年にヤンキースでワールドシリーズMVPを獲得してFAに。そんな松井に真っ先に声を掛けたのがエンゼルスだった。ソーシア監督は代理人であるアーン・テレム氏の自宅で行われたFA交渉に、わざわざ当時のリーギンスGMとともに同席。前年までのDHではなく、あくまで外野手として出場したかった松井に「全試合、外野守備に就いてもらっても構わない」と言って口説いた。