1カ月で克服なるか 大谷2失点初登板で露呈した3つの課題
「初めてにしては良かった。投げられたことが何よりのステップ」
エンゼルスのソーシア監督がこう言えば、ナギー投手コーチも「フォークは低めにきて、ストレートはコントロールできていた」と満足げに話した。
大谷翔平(23)のオープン戦初登板(日本時間25日=対ブルワーズ)は、1回3分の1を投げて2安打2失点、1与四球。暴投あり、被本塁打ありと、結果はいまひとつだったものの、首脳陣はおおむね好意的だった。
この試合を中継したNHKBSで解説を務めた元レッドソックスの岡島秀樹氏もこう言った。
「緊張しているそぶりは見えず、マウンド上では落ち着いていました。今の時期に156キロが出るのであれば、仕上がりは順調とみていいと思います」
■「何も得ていないが何も失っていない」
しかし、課題も露呈した。
「全体的にカウント球が甘かった。なんとなく探りにいっている感じはあった。追い込んでからのフォークはブルペンではいい感覚はなかったが、試合の方が比較的いいポジションに落ちた。カウントを取りにいかないといけないという気持ちと、三振を取りにいくという積極的な気持ちの差かなと思う」とは登板後の大谷。ブルワーズの打者からは「軌道が少し平坦だった」とキレ不足を指摘する声も。米メディアのCBSも「全体的に不安定な予行演習。何も得ていないが何も失ってはいない。春はまだ始まったばかりだ」と報じた。