株主から不満噴出…阪神の“病巣”を野崎元球団社長が直言
今のコーチ陣には金本監督が現役時代の03年、05年の優勝メンバーが多い。いわばOBが中心なのだが、これは今に始まったことではない。ここ十数年、OBを重用してきた結果である。
たとえば星野仙一監督時代の03年に優勝したときは、外部から何人ものコーチをヘッドハントしていた。阪神はリーグ屈指の投手陣を擁しているが、くしくも投手部門の責任者である香田コーチは、阪神でプレー経験がない外様だ。
フロントにしても、幹部は親会社からの出向者ばかり。スカウトなどの編成部門は選手が引退した後の受け皿になっている。純血主義といえば聞こえはいいが、ソフトバンクや日本ハムなどの強豪チームは外部からドンドン優秀な人材を取り入れている。阪神のこうした内向きな体質が、05年から12年間も優勝できない元凶になっているのではないか。
■03年優勝時の球団社長が看破
「今の経営陣は球団が黒字だからそこまで切迫感がないのかもしれません。優勝から12年も遠ざかっている今、一番困っているのは熱心なファン。彼らに喜んでもらうためにも、経営陣はしんどい思いをしないといけない。そういう姿勢が欠けている。勝てるチームをつくることに焦点を合わせないといけないと思います」