テスト大会で浮き彫り…東京五輪「立候補ファイル」の大嘘
高温のために馬がヘロヘロになった馬術、真っ赤に火照った顔から流れる汗を何度もぬぐうホッケー選手、台風などの雨水による水質悪化でスイムが中止になったパラトライアスロンW杯……。東京都内では今夏、東京五輪のテストをかねてさまざまな競技が行われているが、ハッキリしたのは、この時期の東京は国際競技大会を開く場にふさわしくないということだ。
IOCは、2020年夏季五輪の立候補都市に対し、7月15日から8月31日までの間に開催することを決定。これを受け、東京五輪組織委は7月24日から8月9日を開催期間としたのだが、〈立候補ファイル 大会の全体的なコンセプト〉にはこう書いてある。
〈この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である〉
おいおい、〈理想的な気候〉なら、なぜ、馬も選手もダラダラと汗をかいて死にそうな表情になっているのか。基準を大幅に上回る大腸菌で汚染されたお台場の海で、どうやって〈最高の状態でパフォーマンスを発揮できる〉のか。世界のトップアスリートが組織委の資料を読めば、ほぼ全員が「嘘つくな」とカンカンになるだろう。