W杯前最後の強化試合 南ア戦は試合も運営も惨敗だった
「延々と並ばされた」
「オペレーションが悪い」
そんな怒りの声も聞かれて、W杯本番に向けた不安が噴出したのだ。
■勝負が決まった後半10分
肝心の試合も、日本の完敗だった。
開始早々に攻撃の主役・福岡堅樹が足を痛めてリタイア。ラインアウトのミスも重なって主導権を南アに握られ、前半だけで3トライを奪われて、0対22と大きくリードされた。
勝負が決まったのは後半10分の攻防だった。
攻め込んだ日本が南アに圧力をかけ、トライまであと数メートルと迫り、FWでしつこく波状攻撃を仕掛けた。ゴールラインはもう目の前だ。
しかし、力勝負を守ることにかけては南アが一枚上手。15個目の密集で日本が反則を犯してチャンスを逸し、直後に南アが決定的なトライを挙げて試合を決めた。
日本もその後、松島幸太朗のトライで反撃に出たが、試合終盤に、相手ゴール前まで攻め込んだところで、パスコースを読まれてのインターセプトや、自らのハンドリングミスから、決定的な2トライを奪われた。