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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

W杯前最後の強化試合 南ア戦は試合も運営も惨敗だった

公開日: 更新日:

「延々と並ばされた」

「オペレーションが悪い」

 そんな怒りの声も聞かれて、W杯本番に向けた不安が噴出したのだ。

■勝負が決まった後半10分

 肝心の試合も、日本の完敗だった。

 開始早々に攻撃の主役・福岡堅樹が足を痛めてリタイア。ラインアウトのミスも重なって主導権を南アに握られ、前半だけで3トライを奪われて、0対22と大きくリードされた。

 勝負が決まったのは後半10分の攻防だった。

 攻め込んだ日本が南アに圧力をかけ、トライまであと数メートルと迫り、FWでしつこく波状攻撃を仕掛けた。ゴールラインはもう目の前だ。

 しかし、力勝負を守ることにかけては南アが一枚上手。15個目の密集で日本が反則を犯してチャンスを逸し、直後に南アが決定的なトライを挙げて試合を決めた。

 日本もその後、松島幸太朗のトライで反撃に出たが、試合終盤に、相手ゴール前まで攻め込んだところで、パスコースを読まれてのインターセプトや、自らのハンドリングミスから、決定的な2トライを奪われた。

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