南アに完敗し負傷者続出…日本ラグビーW杯8強に早くも暗雲
20日開幕のラグビーW杯。大会前最後のテストマッチとなった南アフリカ戦(熊谷)は、試合前に想定された〈最悪の事態〉のオンパレードとなった。まずは「主軸がケガをする」である。
開始早々、WTB福岡堅樹(27)が、プレーに関与していない場面で右足を痛め、ピッチにあぐらをかいて呆然自失。そのままベンチに下がって試合後は松葉杖姿だ。
後半6分には、ナンバー8のマフィが相手のタックルを受けて倒れ、起き上がった時には左手で右肩を〈固定するようにしながら〉しかめっ面を浮かべてベンチ送りである。
試合自体も南アがフィジカルの強さ、要所でトライを確実に決める総合力の高さを存分に見せつけたわけだが、優勝候補の南ア相手に7―41の完敗劇は驚くべきスコアではない。それよりも、2015年イングランドW杯での成功体験が、今回のテストマッチで消え去り、日本代表には大きなマイナスとなった。
4年前の南ア戦での劇的勝利は、世界中で「ブライトン・ミラクル」と呼ばれ、日本ラグビーの金字塔なのに南アと再戦して“負ける愚”を犯すべきではなかった。