ロッテ澤村が証明「シャバではまだまだ人生ひと花ふた花」
千葉ロッテマリーンズの主催試合、3密を避けてまばらなスタンドで、移籍して以来破竹の勢い、向かうところ敵なしの澤村拓一投手の快投を見た帰り、熱心なロッテファンのオッサン2人が球場のトイレで立ち話しているという妄想。
「いやあ、澤村も長いこと手かせ足かせでつながれて、やっと年季が明けて出てきてシャバの空気を思い切り吸い込んだ気分だろうて」
「何しろ球投げることしか知らない野球バカらしいから。悪い噂が立つとますます穴ぐらから出にくくなる、ヤケ酒の量は増える。落ちるところまで落ちて、やっとの思いで勤め上げて出る時はどうだったろうな?」
「……長いことお世話になりやした」
アベっていう看守が、
「もう二度と戻って来るんじゃねえぞ。改心して地道にやりゃ、パ(ァ)でもきっとやり直せる」
「へい、ご恩は一生忘れやせん」
「深々と頭を下げて前を向けばシャバだシャバだ、しかし頭はシャバダバだ。どうにか千葉の幕張あたりに流れ着きゃ、吹きっさらしの浜辺の野球場に幸せの黄色いハンカチがはためいてるのを見たときゃ、どんな気分だったろうな」