東京五輪コロナの水際対策は「絶望的なザル」ウガンダ選手陽性者増加で露呈
野球なら強烈なヤジが飛んでいるところだ。
東京五輪まで1カ月を切り、日本は水際対策で絶望的な「ザル守備」を露呈している。
事前合宿のために来日したウガンダ代表選手団から立て続けに2人の新型コロナウイルス陽性者が確認された。19日には成田空港での検疫で9人中1人の感染を確認。残り8人は抗原検査で陰性だったとしてキャンプ地の大阪府泉佐野市に移動した23日、新たに1人の陽性が判明。当初この8人を濃厚接触者に認定していなかった。
濃厚接触者認定の基準は合宿を受け入れる自治体の裁量次第。空港検疫も甘く、「ザル」そのものだ。日本人を含む全ての入国者が入国時の検査を受けたうえで自宅など指定された場所での14日間待機、公共交通機関の使用禁止が要請されているが、位置情報の報告をしない入国者は1日約4000人にも上るという。
海外での活動も多い登山家の野口健氏はこう指摘する。
■大陸の国より有利なはずが…
「この1年間で感じたのは、水際対策が非常に緩いこと。僕の友人や知人が海外から日本へ入るとき、空港で『公共交通機関には乗らないで』という内容の誓約書を書かされたらしいですけど、中にはその足で電車やバスに向かっていく人もいたそう。日本は島国ですから、大陸の国より水際対策をするうえでは有利なはずです。僕の娘が留学しているニュージーランドは小さい国というのもあるけど、鎖国に近い措置を取ってきた。娘も留学に行ったっきり(日本へ)帰ってこないですから。日本に帰ってきたら学校に戻れないのでね。日本がもっと水際対策をしていればこんなに広がっていないと思う」