FA移籍の又吉はソフトバンクで活躍できる? 前中日コーチ・阿波野氏が分析する「強みと弱み」
FAでソフトバンク入りを決断した中日の又吉克樹(31)が15日、名古屋市内の球団事務所を訪れて挨拶。報道陣に、「福岡でも(試合の)八回、九回の選択肢になれるように頑張ります」と意気込みを語った。
新天地は選手層の厚いソフトバンク。リリーフはモイネロ(26)や嘉弥真新也(32)、クローザーは森唯斗(29)とタレントが揃う。そんな厳しい環境に身を投じることになるが、期待に応えることができるのか。
■心配なのは「仕上がりの早さ」
8年目の今季は66試合に登板して防御率1.28と特筆すべき成績を残した。リリーフとしての十分な実績を認めた上で、「あえて心配な点を挙げるとすれば、彼の仕上がりの早さです」と言うのは、今季まで中日の一軍投手コーチを務めた阿波野秀幸氏だ。
「ピーキングのうまい選手ではありますが、飛ばしやすいタイプ。ソフトバンクのリリーフ陣は故障者が多かったとはいえ、メンバーは揃っている。春のキャンプのブルペンで競争意識を持ちすぎると、オーバーペースになってしまうので、いかに本人のペースで調整できるかが重要です。シーズン前の環境の変化も気になります。来春のキャンプ地は沖縄から宮崎になる。沖縄出身で、中日では温暖な沖縄キャンプで調整してきたが、宮崎は寒くて風も強い。ソフトバンクのブルペンは屋内なので投球練習は影響がないかもしれませんが、気候の変化への対応もポイントのひとつです」