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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

ウィンブルドンを沸かせた“天才不良少年”キリオスと、“国境なき”リバキナが示した新時代

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 たとえば、女子決勝が意外な顔合わせだった。チュニジア出身のジャバーが勝てばアフリカ勢、アラブ系では初の快挙だったが、カザフスタン籍のリバキナが逆転で初優勝した。今年、大会はロシアのウクライナ侵攻に強硬姿勢のジョンソン政権下、ロシアとベラルーシの選手を排除した。リバキナはロシアで生まれ育ち、居住地はいまもモスクワ──19歳で、経済支援を申し出たカザフスタンに国籍を移した、大坂なおみと同じケースだ。カザフが育てたわけでもない。ロシアが育てたわけでもない。選手が頑張ったのだ。

 世界は国境も既成概念も吹っ飛ばし、ずっと身近になった。大会中にジョンソン首相は辞任を表明した。政治が何をしようと関係ない。スポーツくらい放っておけということである。

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