テニス選手がラケットを「虐待」する深層 全仏OP女子で客席の子供をかすめる“事件”
テニスの全仏オープンは男子8強でベテランのジョコビッチとナダルが激突し、一方で、19歳のカルロス・アルカラス(スペイン)とホルガ・ルネ(デンマーク)が準々決勝に勝ち進むカラフルな展開で佳境を迎えている。
ルネはノルウェーのキャスパー・ルードと対戦した。北欧対決は珍しいが、スウェーデンのボルグやビランデルは10代の全仏優勝を足場に世界に躍り出た。テニスの聖地はウィンブルドンでも、南米選手にはニューヨークで行われる全米、北欧やイベリア勢にはパリが夢の舞台だ。
グランドスラムを初めて取材したのが1985年の全仏だった。滞在先のポルトガルに取材依頼があり、金がないからリスボン特急で1日かけてパリに行き、出版社が用意してくれたムーランルージュ近くの宿に着いた。予約はないと言う。「テニスマガジン」のTがPになっていたのだ。「大きな違いだ」と抗議すると、フロントのマドモアゼルが顔を赤らめながら下を向いて「ウィ、ムッシュ」と答えていたのが懐かしい。そんなことはともかく、その後、ウィンブルドンに回った。
■警告と罰金1万ドルだけ