通算567本塁打の門田博光氏が死去 稀代のスラッガーが語っていたホームラン哲学
僕は力いっぱいフルスイングして空振りしたとき、吐き気がして球審に「タイム」を要求したことがある。痛くなるほど胃や腸をねじったからだった。
そんな話も今の選手にとっては、おっさんが何を言ってるのか、でおしまいかもしれんなぁ】
その連載の1回目では自身のホームラン哲学を開陳。ヒットの延長がホームランという考え方を否定し、こう綴った。
【僕は、ホームランは狙わないと打てない、という考え方を変えなかった。僕はひたすらホームランにこだわり、ホームランを打つスイングをしていた。僕は身長170センチ。田淵さんや大杉さんのような体格はなかった。田淵さんや大杉さんがそう言うのは、体に恵まれているから、と思っていた。
そして同じ打つなら、二塁手や遊撃手が捕ろうとジャンプした当たりが、そのままスタンドに飛び込む打球のホームランを打ちたいと思っていた。そういう考えでやってきたからこそ、40歳で44本、通算567本を打てたのだと思う】
近年は現役時代から患っていた持病の糖尿病と闘っていた門田さん。稀代のスラッガーに合掌。