武田薫
著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

「水原騒動」とは日本のメディアの談話主義がロクでもない人物をのさばらせた結果だ

公開日: 更新日:

 長嶋茂雄さんの現役最後の1974年、ヨギ・ベラ監督以下、トム・シーバー、ジョー・トーレら「ミラクルメッツ」が来日した。

 私がスポーツ紙に入った秋で、試合後、メッツベンチでお茶を濁して席に戻ると先輩記者たちに囲まれた。彼らは何を話したか……。マシュマロの食べ方や和式トイレなどたわいもない話だった。

「打ったボールはベースボールだそうです」と答えて喜ばれたのを覚えている。英語を少しでも話す記者はめったにいなかったのだ。

 時が流れて1993年、出版社の知人に、ポルトガル語の通訳を紹介してくれと頼まれた。開幕したJリーグの目玉は鹿島アントラーズのジーコ。立っているだけでいい、バカ野郎だけでも分かればいい、若い人を……。紹介した若者は優秀で、そこから自分の道を切り開いた。

 一言聞いて30行、二言聞いて80行、語り明かせば本になると言われた時代である。

 私もポルトガルのポルトガル語を少し話す。レストランで注文したり冗談を言い返す程度だが、通訳も頼まれた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    岸田首相含め政務三役31人、渡航費用12.6億円!円安放置し“血税ごっつぁん”外遊三昧のア然【リスト付き】

    岸田首相含め政務三役31人、渡航費用12.6億円!円安放置し“血税ごっつぁん”外遊三昧のア然【リスト付き】

  3. 3
    仲野太賀に注目!NHK朝ドラ「虎に翼」で寅子と結婚…そして、もうすぐ“優三ロス”が起こる

    仲野太賀に注目!NHK朝ドラ「虎に翼」で寅子と結婚…そして、もうすぐ“優三ロス”が起こる

  4. 4
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  5. 5
    悠仁さまは推薦入学で東大を目指すも…名門・筑波大付属高校が持つ「4人」の枠に入れるのか?

    悠仁さまは推薦入学で東大を目指すも…名門・筑波大付属高校が持つ「4人」の枠に入れるのか?

  1. 6
    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

  2. 7
    ドジャース大谷のタイトル獲得に「待った!」をかけるナ・リーグ屈指の怪物打者3人

    ドジャース大谷のタイトル獲得に「待った!」をかけるナ・リーグ屈指の怪物打者3人

  3. 8
    国立大学の学長はなぜ、医学部教授ばかりに? 選考ポイントは「稼げる」かどうか

    国立大学の学長はなぜ、医学部教授ばかりに? 選考ポイントは「稼げる」かどうか

  4. 9
    なぜ辞退しない? 円安物価高の“A級戦犯”黒田東彦・前日銀総裁に「叙勲」のブラックジョーク

    なぜ辞退しない? 円安物価高の“A級戦犯”黒田東彦・前日銀総裁に「叙勲」のブラックジョーク

  5. 10
    元ジャニーズひかる一平さんが語る 事務所退所後の苦労と性加害問題について思うこと

    元ジャニーズひかる一平さんが語る 事務所退所後の苦労と性加害問題について思うこと