カネがいくらあっても足りない? 阪神は来年以降も大型契約の順番待ちズラリ…心配になる懐事情
「それは、ありました」
会見に集まった報道陣から、「他球団移籍に傾いた時期もあったか」と聞かれると、誤魔化すことなくそう言った。
「本当にそこのところで自問自答した。それがずっと続いていた」
阪神周辺でも一時は巨人への流出を覚悟するムードが漂い、次期OB会長就任が内定している掛布雅之氏などは、「移籍することになっても温かく送り出してあげてほしい」とファンに要望するほどだった。それだけに虎党は、
《ホンマにありがとう》
《マジで泣いた》
《移籍を覚悟していただけに今日は祝杯だ!》
と主砲の決断に歓喜したが、来年以降も気を揉む事態が続く。
「来季は近本光司(30)が国内FA権を取得します。チームにとっては大山以上の存在で、なにがなんでも残ってもらわなければいけない。今季年俸2億8000万円の大山に5年総額20億円規模を用意した球団は、今季3億2000万円の近本にはさらに破格の条件を提示する必要がある。2026年には遊撃レギュラーの木浪聖也(30)、27年には佐藤輝明(25)と中野拓夢(28)が相次いで国内FA権を取得する。それぞれが、他球団の評価を聞いてみたい、なんて言い出せば、いくらカネがあっても足りません」(球団OB)