マスターズ初挑戦の藤田寛之さんが「ガラスのグリーン」に慣れるために行った仰天の練習法
何番ホールだったか、藤田さんがグリーンのラインをチェックしていると、マスターズでは「パトロン」と呼ばれるギャラリーから声がかかりました。毎年観戦している彼らはカップが切られる位置を知っています。英語でしたから正確にはわかりませんが、「そんな所で練習しても意味ないぞ」ということだったみたいです。
前年に出場した全米オープン(ペブルビーチGL)では、そこまで感じませんでしたが、ここは飛距離の出る選手が絶対に有利。傾斜がきつい「ガラスのグリーン」は、カップが切られている「1畳半から2畳」程度の狭いエリアに打っていかなければなりません。欧米の選手は7~8Iで打てるところを、藤田さんは7Wやロングアイアンです。グリーンに落ちても奥まで行ってしまうか、それを警戒するとフロントエッジやグリーン手前まで傾斜で戻る。通常のコースマネジメントが通用しません。練習日のハーフの平均スコアは37、38だったはずです。
それでも藤田さんは初日、2アンダー14位と好スタートを切りました。
13番パー5では残り36ヤードの3打目をSWでカップインさせてのイーグルもあり、夢の舞台で最高の一日でした。