「世界一有名なパー3」オーガスタ12番はなぜ難しいのか…無風でも高難度、強風時はもはや運任せ
現地10日に開幕するマスターズ。ゴルフファンなら「アーメンコーナー」の12番パー3で起きた数々のドラマを覚えているでしょう。
近年なら2020年の最終日、前年覇者のウッズが3度も池に入れての「10」は、1ホールの自己ワーストでした。このときは「風を読み間違えた」と言ってましたが、24回目の出場(当時)で5回も優勝しているウッズでさえ風が読めないのが12番の怖さなのです。
11年と13年に藤田寛之さんのキャディーとしてオーガスタを回りました。僕だって毎年テレビは見ていますから「世界一有名なパー3」は知っています。でも、実際にティーイングエリアやグリーンに立ってみると、ここでパーを取るのは至難の業。それを肌で感じました。
距離は155ヤード。ティーやピン位置により距離はやや変わるものの、パワーのある選手でPWか9I。藤田さんでも7Iか8Iで打てますが、グリーン形状と気まぐれな風が難度を上げています。
写真を見てください。オーガスタの12番グリーンです。正方形の1マスは5ヤード幅。グリーンの縦幅が最も長い左端でも15ヤード。全体的には10ヤードしかないのです。