著者のコラム一覧
梅原敦プロキャディー

1974年4月生まれ。京都府向日市出身。98年「つるやオープン」から藤田寛之とコンビを組み、15年間専属キャディーとして14勝を挙げ、2012年賞金王、海外メジャーも経験。14年からフリーになり、森田理香子、一ノ瀬優希、成田美寿々、李知姫、塚田陽亮プロとのコンビでも優勝。22年は菅沼菜々のバッグも担ぐ。キャディーとして通算22勝。軽自動車のキャンピングカーで男女ツアーを転戦中。NSインターナショナル所属。

初シードの重圧かかる菅沼菜々ちゃんを「脅し」たことがあるんです

公開日: 更新日:
菅沼菜々(C)共同通信社

「ちょっとお話があります。いいですか?」

 初めて菅沼菜々ちゃんのキャディーをやったのはコロナ禍の2021年。3月の明治安田生命レディスの練習日に声をかけられたのがきっかけでした。

「梅原さん、今年どこかで(バッグを)担いでもらえませんか」

 菜々ちゃんは僕の目を真っすぐ見ながらこう言いました。7月の資生堂レディスでコンビが実現。パットとアプローチがうまいことはすぐにわかりました。とくに、真っすぐ転がすパットの技術は天才的。上りのストレートラインなら7~8メートルあってもほとんどカップに当たります。ただし、下りでも強気にヒットするのでたまにカップを外すと距離が残り、3パットもありましたね。当時はまだショットが荒れていましたが、小技でスコアをつくれるので、「ショットが改善されれば、必ず上位にくるな」という印象でした。

 ひとつ気になったのは精神面。ミスをすると気持ちを切り替えられず引きずることがある。その点は徐々に改善され、同年後半は予選落ちはなくなり、三菱電機レディスでは優勝した渋野日向子ちゃんに3打差の3位タイ。初シードが見えてきました。

 この年のシードは、賞金とメルセデスのどちらかのランキング上位50人に与えられます。次戦は日米ツアー共催のTOTOジャパン。前年に続きコロナの影響を受け、米ツアーの選手は参戦せず、国内選手だけの4日間大会。菜々ちゃんはここで19位。残りの伊藤園とエリエールで予選落ちしなければシード確定と見ていました。

 ところが、伊藤園の初日は78と崩れて68位と出遅れます。初シードのプレッシャーがあったのでしょう。そこで思い切った策に出ました。

「菜々ちゃん、明日予選落ちしたら 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り510文字/全文1,243文字)

メルマガ会員
0円/月(税込)
今なら無料で日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事と競馬記事をそれぞれ3本試し読みできます!
オススメ!
プレミアム
2200円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事読み放題。最新の紙面をビューアーで閲覧可。競馬出走表も予想も全部読める。会員限定オンライン講座見放題。会員限定のプレゼントも。
スタンダード
780円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事が月50本まで読める。
新聞郵送セット割
3550円/月(税込)
プレミアムプランのサービスに加えて新聞も郵送で後日お手元へ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が