マスターズ初挑戦の藤田寛之さんが「ガラスのグリーン」に慣れるために行った仰天の練習法
藤田寛之さんのマスターズ初挑戦は2011年です。僕の現地入りは開幕前週の木曜日でしたが、藤田さんはその3日前。2人とも何から何まで初めてですから、3度目の出場だった石川遼君を頼ったものです。
今はわかりませんが、当時はマスターズウイークまでのラウンドに、帯同キャディーがつくことはできませんでした。バッグを担ぐのは現地のキャディー。僕は藤田さんの横を歩きながらコースをチェックしていました。
開幕週の前ですから1プレーに1球しか打てず、2、3球打った選手が大会関係者に呼び出され、めちゃくちゃ怒られたという話を聞きました。
藤田さんがグリーンに乗せるショットやパッティングの転がりから、この時はテレビで見ていたほどの硬さや速さは感じられず、「こんなもんなのかな」と思ったものですが、マスターズウイークの月曜日からグリーンは一変。急に試合仕様の硬くて速い、「ガラスのグリーン」になったのです。
月曜日からは、僕も真っ白なつなぎと緑色のキャップをかぶって藤田さんのバッグを担ぎました。