権藤博の「奔放主義」
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中日・岩瀬の「フフフ」に見た史上最強リリーフの矜持
中日の岩瀬仁紀(42)に「どうだ、先発をやってみないか?」と言ったことがある。私が中日の一軍コーチに復帰した2012年のことだから、5年前のことになる。 本人は、イエスともノーとも言わず、た…
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軍事機器の導入で球界から不勉強コーチは駆逐されていく
やがて、私のような指導者は過去の遺物になるのだろう。そう思わされたのは、今、各球団がこぞって導入している「トラックマン」なる最新テクノロジーが登場したことである。 軍事レーダーを応用したこの…
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あの落合でも“プロ”になれず…日本プロ野球GMの難しさ
メジャーリーグにおけるGMは、絶大な権限を持つ。決められた予算の中で、自分が理想とするチームの青写真を描き、それを実現し得る監督とコーチを集め、選手を揃える。つまり、チームづくりのすべてを任されるわ…
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エース菅野もメッタ打ち G投手陣KOの連鎖は人災だ
巨人の交流戦の初戦を見てガッカリした。 楽天打線に5回10安打8失点でKOされた、エース菅野智之(27)の投球にではない。菅野にだって、こういうことはある。初回、先頭打者の茂木にファウルで粘…
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チームにもマイナス 中日・大野の中継ぎ調整は疑問だらけ
私が横浜を率いていた2000年、主軸の駒田徳広が開幕から絶不調に陥ったことがあった。結果が出ないから、当てに行く。持ち前の力強いスイングが影を潜め、相手投手から見下ろされるようになり、いよいよヒット…
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楽天ストッパー松井裕を生かすも殺すも梨田監督の腕次第
開幕前の大方の予想に反し、楽天が首位を走っている。2番から外国人を3人並べる超攻撃的布陣が奏功しているのもさることながら、守護神・松井裕樹(21)の存在も原動力のひとつだ。 ここまで14試合…
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WBC日本代表投手が派手に打たれているのには理由がある
ロッテの石川歩(29)が、今季初登板から2試合連続でKOされた。 先のWBCで日本代表の先発を任せ、投手コーチだった私が最も頼りにしたひとりだ。本人に聞くと「調子はいいんですが……」と言って…
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WBCの敗因 米代表投手の“動くボール”に歴史の重み感じた
世界一奪還を目指して臨んだWBCは、準決勝敗退という結果に終わった。悔しいが、選手たちはみな本当に立派に戦ってくれた。その充足感の方が今は強い。 来週からこのゲンダイ紙上で侍ジャパンの激戦を…
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侍J権藤博投手コーチ「WBCは8年前と明らかに変わった」
前回の第3回大会を見るまで、実は私はWBCに対していいイメージを持っていなかった。 それは、日本が連覇を果たした2009年の第2回大会に起因する。第2ラウンドに進出した日本を追いかけ、私はサ…
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WBC日本代表全投手陣に野茂英雄のメッセージを伝えたい
昨年の11月、野茂英雄に会った。侍ジャパンが東京ドームにメキシコ代表、オランダ代表を迎えて強化試合を戦った直後のことである。 その強化試合、日本代表の投手陣は打ち込まれた。4試合で29失点。…
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大谷WBC不参加 私の本音と頭を下げる彼に直接伝えたこと
14日に日本ハムの沖縄名護キャンプに出向き、大谷翔平(22)と対面した。痛めた右足首の回復が遅れているため、WBCへの不参加が決定。顔を合わせるや否や、「本当にすいませんでした」と頭を下げられた。 …
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私が藤浪の代表選出にこだわった理由を話そう
1日に日本ハムから発表された、エース大谷翔平(22)の「WBC投手断念」の一報を、視察に訪れていた広島キャンプの宮崎・日南で聞いた。 正直に言えば、寝耳に水。調整が遅れているとは聞いていたが…
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吉井理人と投手起用をテーマに侃々諤々
新春特別号で実現した日本ハムの吉井理人投手コーチ(51)との対談。権藤氏とは近鉄時代に同じ釜の飯を食った間柄だけに、大いに盛り上がった。権藤氏のコラムで引き続き「師弟対談」をお送りします。 ―…
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コントロール病に陥るな ヤクルト秋吉にかけた言葉の意味
過日、ヤクルトのリリーバー・秋吉亮(27)が年俸1億1000万円で来季の契約を更改した。 昨年の74試合に続き、今季もリーグトップタイの70試合に登板。途中からストッパーを務め、19セーブを…
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G守護神沢村 「配置転換を」の声にちょっと待った
今季、巨人の守護神を務めた沢村拓一(28)が1日、来季の契約を更改した。報道によれば、5000万円増の年俸1億5000万円。37セーブを挙げ、自身初のセーブ王のタイトルを獲得したのが、評価されたのだ…
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侍ジャパンの強化試合で藤浪と菅野に話したこと
来春3月のWBC本大会に向けた強化試合4試合で、侍ジャパンの投手陣は計29失点を喫した。 今回の強化試合で使われたボールは、本大会と同じWBC使用球。メキシコ、オランダ打線に打ち込まれたこと…
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どっちが本当の森監督? 落合、谷繁政権で違った投手起用
中日の森繁和新監督(61)と雑誌の企画で対談したのは、13年の日本シリーズ前だった。11年限りで落合監督とともに中日を退団していた彼に私はこんな質問をした。 「落合監督は投手のことに関してすべ…
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侍ジャパン強化試合 リリーフ投手7人選出の真意を話そう
メキシコ、オランダと4試合を戦う11月の侍ジャパンの強化試合、私は投手コーチを仰せつかった自分へのテストでもあると思っている。 選んだ代表メンバーは14投手。巨人の田口麗斗(21)、DeNA…
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野球界には未来の五輪メダリストが埋もれている
スポーツ庁の鈴木大地長官が、高校球児の他競技転向を推奨するプランを披露した。20年東京五輪と、それ以降の大会でメダルを量産するための強化策のひとつで、「17万高校球児のうち10万人以上は試合に出ずに…
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現役25年に幕 三浦大輔のすべてが詰まっていた最後の登板
本人が決めたこととはいえ、「もったいない。まだまだできる」というのが私の感想だ。 引退を発表したDeNAの三浦大輔(42)が先発した16日の阪神戦をネット裏から見た。現時点で「現役最後の登板…