楽天ストッパー松井裕を生かすも殺すも梨田監督の腕次第
開幕前の大方の予想に反し、楽天が首位を走っている。2番から外国人を3人並べる超攻撃的布陣が奏功しているのもさることながら、守護神・松井裕樹(21)の存在も原動力のひとつだ。
ここまで14試合に投げて、2勝9セーブ。
いまだ失点を許しておらず、防御率0.00の快投を続けている。25日のロッテ戦では、打者3人をすべて3球三振で片付ける、パ・リーグでは6人目(7度目)となる快挙も演じた。
15回3分の1を投げて8四球だから、ベンチやファンはハラハラすることもあるだろうが、3月のWBC期間中に私は彼にこう伝えていた。
「軸足の左足にしっかりと体重をためてから投げる。それだけ意識してれば、おまえの球はそうそう打たれはせん。四球の1つや2つは気にするな。荒れ球はかえって打者に的を絞らせにくくする。相手の立場からすると、たった1イニングでおまえから点を取るのは至難の業。自信を持ってシーズンに臨めばいい」
30セーブを挙げた昨季は防御率3・32と失点を重ねるケースも少なくなかったが、本来の能力を考えれば、今季のような働きが十分に期待できる投手だ。不安があるとすれば、使い方だろう。