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権藤博野球評論家

1938年12月2日、佐賀県鳥栖市生まれ。鳥栖高からブリヂストンタイヤを経て61年に中日入り。1年目に35勝19敗、防御率1.70という驚異的な成績を挙げ、最多勝や沢村賞などタイトルを総ナメに。連投に連投を重ねる姿に「権藤、権藤、雨、権藤」の流行語が生まれた。68年に現役引退後は各球団の投手コーチを歴任。横浜で初の監督に就任した98年にはいきなりペナントを制し、38年ぶりの日本一に導いた。

侍J権藤博投手コーチ「WBCは8年前と明らかに変わった」

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 前回の第3回大会を見るまで、実は私はWBCに対していいイメージを持っていなかった。

 それは、日本が連覇を果たした2009年の第2回大会に起因する。第2ラウンドに進出した日本を追いかけ、私はサンディエゴとロサンゼルスまで取材に行った。肌で感じたいと思っていた熱気がしかし、現地ではまったくない。試合を見ても、「なんなんだ、これは」とガッカリすることばかり。世界一を目指して必死に戦う日本や韓国の選手とは対照的に、米国もメキシコもお粗末なプレーの連続だった。

 それぞれのチームの中心にいるメジャーリーガーは、明らかに開幕前の調整段階という態度で、覇気が感じられなかったのだ。記者席もガラガラ。現地の新聞にはWBCのことなどほとんど載っていない。そんな状態だった。

 だから、13年の前回大会には取材に行かず、テレビで観戦することにしたのだが、すぐに後悔した。優勝したドミニカ共和国も日本を準決勝で破ったプエルトリコも、目の色がまるで違った。10億円以上の年俸をもらうメジャーの連中が1球、1点、1勝に必死になっているのがテレビ画面からも伝わってきた。

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