権藤博の「奔放主義」
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見事だったWBC決勝での侍J継投策 吉井投手コーチは“一球入魂”の落とし穴を熟知していた
それにしても、見事な継投策だった。スター軍団の米国代表を下してのWBC制覇。先発の今永昇太から戸郷翔征、高橋宏斗、伊藤大海、大勢、ダルビッシュ有、大谷翔平とつないだリレーは、日本投手陣の質の高さを世…
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ダルビッシュの「泰然自若」とヌートバーの「分相応」…間違いなく侍Jに好影響を与える
WBCが開幕した。それに先立ち、3日の日本代表と中日との壮行試合で始球式を務めさせていただいた。ご指名をいただいたからには、みっともない姿はさらせない。こっそり壁当てをして臨んだ。結果はストライク。…
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「Vしか目指さない」という新庄監督、ならば…近道は「勝つ野球」ではなく「面白い野球」
日本ハムのキャンプ地で矢野謙次君に声をかけられた。昨年まで日本ハムの二軍打撃コーチを務め、今年からスカウトに転身したという。巨人、日本ハムで勝負強い打撃が光った元気印は、「いろいろ勉強させていただい…
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巨人・大勢は「高めの球」にいい感性を持っている WBCでは日本の切り札になり得る
さすが、である。 昨季、新人で最多セーブのタイトルを獲得した巨人の大勢(23)が、プロ2年目を迎えたキャンプのブルペンで、繰り返し高めの球を投げているという。 【写真】この記事の関連写…
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荒れ球は大いに結構! 藤浪晋太郎がアスレチックスで“完全復活”する根拠
あんな笑顔を久々に見た。米アスレチックスへの入団が決まった藤浪晋太郎(28)の現地での会見。希望に満ちあふれた表情を見て、こちらまでうれしくなった。制球力の不安を聞かれても、「直球とスプリットには自…
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豪華メンバー揃うWBC日本代表 世界一の条件は大谷、ダルビッシュのリリーフ起用にある
前回2017年のWBCで日本代表の投手コーチを仰せつかった私は、侍ジャパンのメンバーを選考するにあたって、小久保裕紀監督に1つだけお願いをした。 当時、レンジャーズにいたダルビッシュ有、レッ…
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新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」
私が「教えない教え」(集英社新書)という一冊を上梓したのは、2010年のこと。指導論と言ったら堅苦しいが、長く野球界に身を置いて積み上げた経験をまとめたものだ。教えない教え──。書名にしたこの考えに…
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サッカー日本代表選手の無尽蔵のスタミナ 野球のピッチャーに置き換えて考えてみた
寝不足だ。原因は言わずもがな、カタールW杯である。日本代表の試合を中心に、テレビの前にクギ付けになっている。 決勝トーナメント1回戦でクロアチアに敗れ、目標だったベスト8進出を前にカタールを…
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立浪監督は主力選手のトレードについて、堂々と自らの口で説明するべきだった
ファンも騒然としているようだが、私も一報を聞いた時には驚いた。 中日のトレードだ。阿部寿樹(32)と楽天の涌井秀章(36)の交換が発表されたのに続いて、京田陽太(28)とDeNAの砂田毅樹(…
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日本ハム新球場の規定違反騒動への正直な感想「たった3メートル、ゴチャゴチャ言いなさんな」
来年3月に開業する日本ハムの新本拠地球場、「エスコンフィールド北海道」に思わぬ問題が持ち上がった。本塁後方のファウルゾーンが、規定されたサイズに満たないことが、NPBと12球団による実行委員会で指摘…
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オリックス中嶋監督の“鉄仮面”には感心する 試合中に感情の揺れがまったく感じ取れない
一見すると、オリックスの中嶋聡監督(53)には面白みがない。試合中はだいたい鉄仮面のような無表情。試合後は、勝っても負けても、言葉が少なく愛想がない。担当記者は大変だろう。 【写真】この記事の…
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ロッテ吉井新監督はなにも心配はいらない 時の上司とやりあってきた経験が必ず生きる
ロッテの吉井理人新監督(57)から、電話があった。開口一番、「誰よりも自分がビックリしているんですが……」と言う彼に、「よかったな。おめでとう。自分のやりたいように、思い切りやったらいい」とだけアド…
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借金球団のCS進出に物申す! フルマラソンの後の短距離走に意義はあるのか
物議を醸すのが普通ではないか。 ヤクルトが連覇を果たしたセ・リーグのペナントレース。注目の移ったCS争いがヒドイ展開になっているのだ。 【写真】この記事の関連写真を見る(26枚) …
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ヤクルト村上宗隆が全盛期の松井秀喜を凌駕する部分 ゴジラ以来20年ぶり「日本人50号」
首位のヤクルトを猛追していた2位のDeNAが打ち砕かれた。先の首位攻防戦で3連敗。ヤクルトの主砲・村上宗隆(22)ひとりにやられたと言っていい。 その3試合で11打数9安打4本塁打9打点。特…
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ペナントレース終盤の戦い方 今はアクセルを踏むのはまだ早い
私が中日の二軍投手コーチとして指導者人生をスタートさせたばかりの頃だから、もう50年近く前のことになる。ウエスタンリーグの試合で遠征したある日の夜、大阪球場を訪ねた。ナイターでの一軍戦に備えて練習中…
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今オフにも開催「現役ドラフト」は阪神の英断に期待 藤浪クラスが市場に出てこそ意味がある
果たして、掲げたお題目通りの成果が得られるのか。やや懐疑的に見ているのが、今オフにも開催されるという「現役ドラフト」のことである。 出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させる狙い。趣旨には…
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第4回WBCを辞退…あの時の大谷翔平のなんとも言えぬ表情が忘れられない
「出たい気持ちはもちろんある」 エンゼルスの大谷翔平が、来年3月に開催される第5回WBCへの出場に意欲を示した。すでに球団とは話し合っているそうで、「(日本代表に選出された場合)快く引き受けて…
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西武・中村剛也の「三振日本記録」は素晴らしい! いい三振・悪い三振とは
西武の中村剛也(38)が6日、通算三振数の日本記録を更新した。 本塁打王に輝くこと6度。一発か三振か──プロ21年で喫した1956三振は、446本の本塁打を積み上げて「おかわり」の愛称で親し…
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中日・根尾昴の投手転向には大賛成も…まだ便利屋扱い? いい加減にせえ!
中日・根尾昂(22)の投手転向が決定以降、イライラする日が続いている。いい加減にせえ! という気分である。 私は中日入団前から、「根尾は投手!」と言い続けてきた。5月14日付のこのコラムでも…
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シビアなメジャーでは名将もクビに 日本の監督人事が甘い元凶はCSにある
2000年のシーズン終了後のことだ。横浜(現DeNA)の監督を務めていた私は、当時の球団社長の大堀隆さんに呼ばれ、「ご苦労さまでした」と肩を叩かれた。契約最終年だったこの年は3位。優勝を逃したわけだ…