孤独のキネマ
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「歩いても歩いても」 希代の名脇役が演じる母の“心の闇”
樹木希林が亡くなった。数々の作品で名演技を残した人だった。本作もそうした一本だ。 お盆が過ぎた夏のある日、横山良多(阿部寛)は妻ゆかり(夏川結衣)とその連れ子とともに実家に帰省する。家では医…
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「狼よさらば」平和主義者の中に眠る“狩猟本能”が目覚める
「丹頂チック」という整髪料がある。ポマードを押し出して髪に塗るもので、筆者の父はこれを使っていつも頭がベトベトだった。1971年、発売元の「丹頂」が突然「マンダム」に社名を変えた。新発売のマンダムシリ…
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「大統領の陰謀」 米国民はニクソンを追い詰めたが…
B・ウッドワードがトランプ政権の暴露本を書いて騒ぎになっている。国防長官のマティスがトランプを「小学5年生程度の理解力」とケナしたそうだ。 ウッドワードは「ワシントン・ポスト」でC・バーンス…
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「ミッドウェイ」勝つはずのミッドウェー海戦でなぜ負けた
太平洋戦争の分岐点となった海戦を描く。 真珠湾攻撃でダメージを受けた米海軍は、次の日本の標的がどこなのかを探っていた。ニミッツ大将(ヘンリー・フォンダ)は日本軍がミッドウェー島を狙っていると…
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「戦争と人間 完結編」 銃撃、強姦…理不尽な日本軍の蛮行
1928年の張作霖爆殺事件から満州事変、日中戦争を描く3部作の完結編。 37年7月、盧溝橋の武力衝突で日中戦争が勃発。日本軍は南京に攻め込み、捕虜と民間人を殺害した。そんな中、国内では伍代産…
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「濹東綺譚」 若い女への情愛に揺れる…“大人のメルヘン”
津川雅彦の死去で真っ先に思い出したのが本作。永井荷風の同名小説をドラマ化した。 昭和初期の東京。作家の荷風(津川)は若い愛人を囲い、バーの女給に手を出して脅されるなど放蕩をくり返していた。そ…
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ボクシング連盟に「ロッキー」の崇高な精神を学んで欲しい
日本ボクシング連盟の内紛を見ていたら、本作を思い出した。日本公開から41年になる。早いものだ。 ストーリーはご存じのとおり。三流ボクサーのロッキー(シルベスター・スタローン)は高利貸の取り立…
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「昼顔」の名をもらい…娼婦を楽しむ美しい貴婦人の二面性
C・ドヌーブが24歳の全裸をシースルーで披露した快作。ブニュエル作品にしては分かりやすい。先日BD&DVDが発売された。 セブリーヌ(ドヌーブ)は医師の妻として上流階級に身を置く美女。不感症…
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「さよなら子供たち」ナチス占領下のフランスの実情を描く
ルイ・マル監督が自ら脚本を書いた自伝的作品。第44回ベネチア国際映画祭金獅子賞などを受賞。先週、DVDとBDが発売された。 1944年、ナチス・ドイツに占領されたフランス。クリスマス休暇を終…
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「しとやかな獣」ネコババ、妾、ヤリマンが描く倫理観崩壊
新藤兼人の脚本を「洲崎パラダイス赤信号」「幕末太陽傳」の川島雄三監督が映画化したブラックコメディーの傑作。 10月の蒸し暑い日、マンモス団地に住む前田時造(伊藤雄之助)は息子の実(川畑愛光)…
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「日本の黒い夏-冤罪」 松本サリン事件の冤罪描く問題作
オウム真理教の幹部7人が死刑を執行された。本作は彼らが起こした松本サリン事件(1994年)で犯人扱いされた河野義行氏をモデルに冤罪の恐怖を描いた問題作。 95年6月、高校で放送部に所属するエ…
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「小林多喜二」特別高等警察に虐殺されたプロレタリア作家
特別高等警察(特高)に虐殺されたプロレタリア作家・小林多喜二の生涯を描く。先週、DVDが発売された。 貧農の家に生まれた多喜二は伯父の厚意で小樽高等商業(現・小樽商科大)に進学して拓銀に就職…
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「天狗党」 日本人はだまされやすい民族であることを痛感
幕末に暴れ回った水戸天狗党と彼らに関わった男の生きざまを描く。先週、KADOKAWAからDVDが発売された。 常陸国の百姓・仙太郎(仲代達矢)は租税の減免を願い出たことで代官の怒りを買い、百…
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「セルピコ」 腐敗警官どもに1人で立ち向かい孤立していく
「十二人の怒れる男」「未知への飛行」などの社会派監督、S・ルメットがメガホンを取った問題作。今月29日にKADOKAWAからBDが発売される。 ニューヨーク市警の刑事セルピコ(アル・パチーノ)…
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戦争映画「フューリー」 激闘するシャーマンvsタイガーI型
戦争映画ファンには戦車が出てくると大興奮する人がいる。本作はそんなマニアにオススメ。6月22日(金)・23日(土)の23時から飯田橋ギンレイホールでオールナイト上映される。「戦争のはらわた」(デジタ…
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「ある殺し屋」時系列を崩した裏切りのいきさつが面白い
市川雷蔵が殺し屋を演じる。 小料理屋を営む塩沢(雷蔵)はケチな美人局(つつもたせ)に因縁をつけられてこれを撃退。「強い男が好き」というズベ公の圭子(野川由美子)は勝手に塩沢の家に居候する。実…
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「駅馬車」銃撃戦で味付けをした人間再生の痛快ドラマ
スカッと爽やかな映画を見たい――。こんなときにオススメなのが本作。ジョン・ウェインの代表作であり、西部劇の不朽の名作だ。 19世紀終わり。アリゾナ州からニューメキシコ州ローズバーグに向かう駅…
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「誰も知らない」大人がセックスすれば子供が苦しんで死ぬ
是枝裕和監督の「万引き家族」がカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞。先週「幻の光」「歩いても 歩いても」など彼の7作品がBDで発売された。そのひとつが本作。柳楽優弥が14歳でカンヌの主演男優賞を受賞…
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悪質タックルで思い浮かべた「ミリオンダラー・ベイビー」
日大アメフト部の激烈タックルは監督の指示だったとか。この仁義なき戦いで思い浮かべたのが本作だ。アカデミー賞の作品賞と監督賞など4部門で受賞した。 ロスでボクシングジムを赤字経営するフランキー…
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「ジャージー・ボーイズ」 TOKIOに通じるロック界の堕落論
「TOKIO」の山口達也が不祥事を起こし、グループの存続に関わる大問題となった。この騒動で思い出したのが本作。実在した音楽グループの繁栄と衰退を描いている。 1961年、米ニュージャージー州の…