ロシアの“最先端ロボット”より笑える「ロボジー」の頑固爺
2012年 矢口史靖監督
先週、ロシアで起きた騒動には笑った。子ども向け科学イベントに登場したロボットが、実は人間が入った着ぐるみだったのだ。本作はロボットに入った老人が周囲を右往左往させるコメディー。ミッキー・カーチスが五十嵐信次郎の名で主演した。
木村電器では会社の宣伝のために小林(濱田岳)ら3人の若手社員がロボット開発を担当していたが、手違いによりロボットが全壊。彼らは会社に内緒でロボットの中にバイトで雇った鈴木(五十嵐)を入れ、「ニュー潮風」と命名してロボット博に出品する。一度きりのお披露目のつもりだったが、現場でニュー潮風が女子大生の葉子(吉高由里子)を救ったため世間の注目を浴び、ウソをつき通さざるを得ない事態に。
ニュー潮風は各地のイベントに出演し、小林たちは講演会で学生の質問攻めに遭う。そんな中、「内部に人が入っているのでは」との疑惑が持ち上がり、釈明会見に臨むのだった……。
人が嘘で世間を担ぐ話は面白い。音楽家の佐村河内守は「FAKE」という映画になったし、STAP細胞の小保方晴子はいまだに濃厚なグレーだ。