「認知症予防のための簡単レッスン20」伊藤隼也著
日本では65歳以上の4人に1人が予備群といわれる認知症。いまだ根本治療薬がないのが恐ろしいところだが、日本をはじめ世界各国で認知症予防の研究が進められ、大きな成果を上げる例も増えてきた。
本書では、日々の生活の中で実践できる、20の予防法を解説している。いま認知症予防の世界でもっとも注目されているのが「デュアルタスク」だ。運動と同時に思考や記憶の呼び出しを行うことで、脳の活性を高める効果が非常に高いという。
これを実践できるのが「なつメロ体操」。若い頃から慣れ親しんだ流行歌を流し、歌いながら、手や足を動かして踊るというものだ。実際にやってみるとなかなか難しいが、脳がフル回転しているのが分かり、効果を実感できるだろう。
(文藝春秋 750円+税)