文明崩壊後に役立つ!?究極のサバイバルブック

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 地球の文明が崩壊し、生き残った人類がサバイバルを始める……。SF映画ではよく見る設定だが、現実の世界でも異常気象や新型感染症の拡大、大地震に核戦争の危機など、地球を終末に導きかねない要因は数多く存在する。

 地球の“大破局”が訪れたとき、人類は元の社会生活を取り戻すために何をなすべきか。

 ルイス・ダートネル著、東郷えりか訳「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」(河出書房新社 2300円+税)では、生き延びた後に“いかにして文明を取り戻すか”を教えている。いわば、復興のための手引書だ。

 まずは、食料の確保だ。イギリスの環境食料農村地域省では、乾麺や缶詰などの「売れ行きの遅い常温保存可能な食料」が国家備蓄食料として11・8日分あると見積もっている。これを、遺伝子研究によってはじき出された、地球を復興するために必要な最少人数である1万人の生き残りに分配すると、50年間は持つ計算になる。

 作物の種子を拾い育てれば、50年もかからずに農業は復興すると思うかもしれない。しかし、現代の農業で栽培されている作物のほとんどは、均一で生産性の高い2つの近交系を掛け合わせて生まれたハイブリッド種。これらには多くの肥料や農薬を用い、高度な農地環境で育てる必要があるため、物資の枯渇した大破局後では育てることはできない。

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