オウム死刑囚との交流で感じた元幹部のリアル 劣等感が鍵
中谷氏は、獄中の林泰男死刑囚や早川紀代秀死刑囚、そして今も無期懲役で収監されている中村昇受刑者ら“オウム最高幹部”と15年以上にわたる交流を続け、その経緯を同書にまとめた。「オウム事件を起こした人は一体どんな人物なのか」という動機から交流を始めたという。
イベントではその交流の一端が語られたが、宮台氏は「裁判や報道がないがしろにしてきた『心の深層』に分け入る第一級の資料だ。それは麻原自身も自覚している人間の“劣等感”を用いてエリートをコントロールしてきた彼のやり方を分析することになる。さらにそれは、同じく劣等感を持ち周囲をコントロールしている安倍首相のやり方とも通じている。つまり現在の“クズな社会”を分析する手だてになるんです」と語った。