加橋かつみさんが憧れたストーンズ「サティスファクション」はザ・タイガースの原点でもある
加橋かつみさん(ミュージシャン・元ザ・タイガース/76歳)
かつて一世を風靡したグループサウンズ。その先頭を走ったのはザ・タイガースだった。ボーカルの沢田研二はソロになって活躍しているが、最初にグループをやめたボーカル&ギターの加橋かつみさんも旺盛に音楽・ライブ活動を続けている。日本の音楽シーンの中でもきらめく存在だったザ・タイガースの原点について加橋さんが語る。
■ビートルズが世界のカルチャーを一遍に変えた驚き
高校時代は60年安保の時代でね、仲間と学生運動をやっていました。学生運動をやってる友だちはみんな理屈っぽいからね、正直、僕は飽き飽きしていた。国家権力が強いから、デモをやっても簡単に抑え込まれるだけだとわかっていたし、そんな時にはやり出したのがベンチャーズです。
それを見て、見よう見まねで4人(加橋さん、瞳みのる、森本太郎、岸部修三)で始めたのがアマチュアバンドです。そうしているうちに1966年にビートルズがやってきます。京都から武道館まで見に行きました。びっくりしましたね。ものすごいショックを受けた。ウワー、こんなものがあるんだと思いました。