口のネバつきに注意 インフルエンザ予防は「唾液」がカギ
特に噛む回数やコミュニケーション機会の減少は、ドライマウス患者の増加に大きく関係している。
「唾液腺の機能は筋力に裏打ちされています。しかし、噛む回数やコミュニケーション機会が減少すると、口や舌を動かさなくなり筋力が衰える。ここに加齢が加われば、筋力は一層衰えます」
重度になればドライマウス外来などでの積極的な治療が必要になるが、基本的な対策は、ストレスを軽減し、よく噛み、よく話すことだと斎藤教授は強調する。
「これなしでは根本的な解決に至りません。噛み応えのある食事を心がけて噛む回数を増やし、おしゃべりしたり笑ったりする機会をたくさんつくることで、ドライマウスを防ぐことはできます」
メールやSNSより、口に出しての“人間らしい”コミュニケーションを。
■4人に1人が…
欧米の疫学調査では人口の25%が該当するといわれていて、日本での推定患者数は約3000万人。ただ、適切な治療にたどり着いている人はまだまだ少ない。1割の患者が該当するシェーグレン症候群は、目や口が乾く、関節が痛むなどの症状がある自己免疫疾患。