食事に30分以上で要注意 「食べる機能」の衰えはこう防ぐ

公開日: 更新日:

「一生懸命食べているのに食事時間が30分以上かかる」――。もし老親に該当するなら、「食べる機能」が落ちてきている疑いがある。

■嚥下機能低下ならリハビリ必要

 80代半ばのAさんは数年前から軽い認知症だ。食事にかかる時間がどんどん長くなっている。かかりつけ医からは、「飲食物が誤って気道に入り込んで肺炎を起こすリスクが高いから」と、体の外からチューブで胃に直接流動食を送り込む胃ろう造設を勧められている。

 Aさんのケースは珍しいものではない。「年を取っているから仕方がない」と周囲も受け止めているかもしれない。しかし、まずは「食べる機能」を取り戻すためのリハビリが必要だと、日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック・菊谷武院長が言う。

「高齢になると筋肉や身体能力が低下するのと同様に、嚥下機能も低下します。すると栄養状態が悪くなり、免疫力も落ちます。使わなければ嚥下機能は一層落ち、栄養状態がさらに悪くなる。悪循環に陥るのです」

 急に脳梗塞などの脳血管障害に襲われて後遺症があれば、リハビリ病院に入院し、専門家の指導の下で機能を取り戻す訓練が行われる。嚥下機能に関しても行われる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」