薬で「便秘」「腹痛」一挙に解決…過敏性腸症候群が対象
だから、この知覚過敏を解決すれば、腹痛は軽快するわけだが――。
「腸管の伸展知覚過敏は、ストレス、腸内細菌、炎症、心理的異常、遺伝的因子などさまざまな要因が絡み合っており、改善が難しい」
そのため、排便にフォーカスを当て、これをうまくいくようにし、下腹部痛を軽快する。
便秘型IBS、機能性便秘、いずれも、治療は一般的に「生活指導」「食事指導」「薬物療法」になる。ところが、「朝食を毎朝食べ、その後に排便」「1日30分以上のウオーキングや運動」といった生活指導は、エビデンス(科学根拠)がなく、研究では「効果がない」という結果になっている。
「1日3回バランスのよい食事」「水分の摂取を増やす」といった食事指導も、やはりエビデンスがなく、「水をたくさん飲んでも効果なし」という結果が出ている。
■副作用はほぼゼロ
そこで薬物療法だが、医療機関で圧倒的に多く処方されてきたのは、酸化マグネシウムだ。