薬で「便秘」「腹痛」一挙に解決…過敏性腸症候群が対象
「便を増やして軟らかくし、排便しやすくする作用に優れています。ただし、便秘は高齢者が多く、腎臓の機能が低下している人がかなりいます。酸化マグネシウムは高マグネシウム血症が重篤な副作用として報告されており、腎機能低下の人では減量を検討しなくてはいけません」
5年前に発売された「ルビプロストン(製品名アミティーザ)」も、小腸からの水分分泌を促して便の水分含有量を増加させ、排便をスムーズにするが、「飲むとムカムカする」といった嘔吐の副作用がある。
「便秘はよくなっても、嘔吐があれば使いにくい。今回の新薬は、下痢以外の副作用はほぼなく、便秘型IBSの腹痛にも効く。それらが、今までと違う特徴です」
押さえておきたいポイントは3つ。
まず、便秘の原因を確かめる。
大腸がんなど重大病が隠れている可能性もあるので、病院でのチェックは必須だ。
次に、すでに病院で処方された便秘薬を飲んでいる人で「効き目が不十分」「便秘は解消されたが腹痛がある」といった人は、新薬について担当医に相談してみる。