<1>目に見えて効果が上がるのは「高血圧」?
周東院長は総合臨床医として、各病症を持つ患者に薬を処方し、治療に当たる。その療法の一環として、または診療のモチベーションを高める目的で「カラオケ療法」を導入したという。
継続するこうしたカラオケ療法で、目に見えて効果を上げている病気が「高血圧症」だという。
なぜカラオケが高血圧症に効果があるのか。周東院長がこう言う。
「カラオケの中でも、例えば歌手、都はるみの『アンコ椿は恋の花』という歌があります。このアンコ~と、うなり節の箇所では、歌う人は誰もが大きく息を吐き出します。そのため、息を大きく吸い込むことになりますが、これは酸素を大量に取り込むことにほかなりません。上手な腹式呼吸で酸素を大量に取り込めば血管の収縮と拡張が活発になり、血行が促進され、血圧が下がるのです」
高血圧症の改善は、脂質代謝異常症、動脈硬化、肥満の改善にも結び付くという。
実際、周東院長は「カラオケ前後の血圧と中性脂肪値=3月後検査」のデータを示す。