早期乳がんの再発予防に抗がん剤治療の追加は必要か?

公開日: 更新日:

 また、HER2というタンパク質が多く含まれる乳がんは、このHER2タンパク質を標的とする分子標的薬がよく効き、抗がん剤と一緒に使用する。

 しかし、やはりすべての乳がんがこのタイプではなく、HER2が陽性か陰性かで調べる。

 ホルモン受容体とHER2それぞれの、陽性あるいは陰性を組み合わせるので、全部で4タイプに分かれる。

「このうち全体の7割を占める最も多いタイプが、ホルモン受容体陽性で、HER2陰性のタイプ。ホルモン療法は行いますが、これだけでいくのか、抗がん剤を組み合わせるのか、2つの選択肢があります」

 というのも、ホルモン受容体陽性はさらにルミナルA、Bの2つに分けられ、がん細胞の増殖能力が低いものをルミナルA、高いものをルミナルBとし、ルミナルAは抗がん剤の効き目が弱くて、ルミナルBは抗がん剤の効き目が強いからだ。

「ルミナルAとBはスパッと分けられるわけではなく、ホルモン療法だけでよいか、抗がん剤を加える必要があるかを的確に判断することは、今までできませんでした」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー