治らないめまいに“持続性知覚性姿勢誘発めまい”の可能性
石井医師がめまい患者に勧めているのは、運動と呼吸法だ。いずれも、バランスが崩れた自律神経を正常な方向に持っていくのに役立つ。
「運動では有酸素運動がいい。特に3~5分早歩きし、3~5分ゆっくり歩くインターバル歩行が自律神経を整えることは、国内外の研究で明らかになっています。さらに、唯一自律神経に働きかけることができるのが呼吸です。めまいなどに悩んでいる人には、浅い胸式呼吸がよく見られます。これは、交感神経を緊張させ、自律神経のバランスを崩します。横隔膜を動かし、ゆったりとお腹から呼吸する腹式呼吸を心掛けてください」
めまいが改善しない人は、現段階では、運動と呼吸法から始めてみようではないか。
■PPPDの国際的な診断基準
一部は次の通り。「浮動感、不安定感、非回転性めまいのうち1つ以上が、3カ月以上にわたってほとんど毎日存在する」「3つの因子(立位姿勢、特定の方向や順位に限らない能動的あるいは受動的な動き、動いているもの、あるいは複雑な視覚パターンを見たとき)で増悪する」「ほかの疾患や障害ではうまく説明できない」