発生件数ノロ以上 カンピロバクター食中毒はこう撃退する
その割にあまり注目されていないのは、散発的な発生が多いため。潜伏期間が1~7日と長く、原因を特定しにくく、同じものを食べても発症する人としない人がいて、食中毒と思われにくいためだという。肉フェスのような集団発生は、まれなのだが、そこに予防のヒントが隠されている。
肉フェスで“大事故”を起こしたメニューは、ささみ寿司だった。
「鶏肉のカンピロバクターによる食中毒は、鶏刺しやタタキなど生食や加熱不足がほとんどです。カンピロバクターは肉の表面だけでなく、内部にまで入り込んでいます。ジューシーさを残すためや、つくねや唐揚げなども中心部は生のことが少なくありません。それで感染する恐れもある。鶏料理を食べるなら焼き鳥や照り焼き、水炊き、サムゲタン、タンドリーチキンなど中心部までしっかりと火を通すものが無難です」
カンピロバクターを防ぐには、75度以上で1分加熱するのが鉄則。肉フェスのような寿司はともかく、加熱料理なら、大抵この基準は守られているはずだが、件数は減るどころか、相対的に増えている。