発汗はエネルギー消費ではない 夏太りを招く「3つの誤解」
「寒い時は、体は体温を上げようとエネルギーを消費しますが、夏は暑さを感じてもエネルギー消費量はそれほどでもないのです」
なるほど、夏太りの要因はそこか。ダラダラ流れる汗を“エネルギー消費のたまもの”と勘違いして食べ続けたら、太るわけだ。
■カリカリ梅や塩昆布を常備
さらに別の勘違いも、夏太りを助長する。この激しい暑さによる熱中症予防に関する誤解だ。
「たくさん汗をかくと、ナトリウムやカリウムなどのミネラルも水分とともに失われます。だから水分補給では、ミネラルも一緒に補うことが不可欠です。それで、熱中症予防に最適な経口補水液を必要以上に飲むと、カロリーオーバーになりやすい。糖分が多いスポーツドリンクだと、なおさらです。熱中症予防の意識が強過ぎるあまり、経口補水液やスポーツドリンクを取り過ぎている方はとても多い」
成人の経口補水液の摂取量は、1日500~1000ミリリットル。その最大量を摂取する時の糖分の摂取量は、18グラムで角砂糖4、5個分だ。500ミリリットルのペットボトルのスポーツドリンクに含まれる糖分の量は、多いものだと30グラムを超える。熱中症予防という“大義名分”があるとはいえ、何本も飲んだら、体に蓄積される糖分の量は半端なく、それが毎日になるとシャレにならない。