【便秘】脂質と食物繊維の不足が拍車をかけて大病を招く

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 脂質はその量と質が悪化すると細胞の中から外へ老廃物を出したり、細胞の外から中へ栄養素を入れたりするのに悪影響が出る。他にも体内で多くの材料に使われるため体内の代謝に異常をきたす原因となり、便秘リスクを上げるという。

「油脂には2種類あり、飽和脂肪酸は常温で固体のものが多く、肉の脂身やバターなどの乳製品などに含まれます。不飽和脂肪酸は常温で液状のものでオリーブ油や植物油、魚油に多く含まれ、血液中の中性脂肪やコレステロールの調整などに関わっています。近年、厚労省でも着目されているのが不飽和脂肪酸であるn―3系脂肪酸です。それを豊富に含む魚油は肝臓の体内時計を変化させて起床リズムを整えるほか、肥満に関わる炎症反応を予防するなどが私たちの研究でわかっています」

「野菜サラダは取っている」という人でも食物繊維不足の便秘が目立つ。

「食物繊維の必要摂取量は成人男性20グラム、女性18グラムですが、レタスは100グラム当たり1.1グラム、トマトは1グラムしか含まれない。レタスのみで必要量をカバーしようとすると4~5玉食べなければなりません。しかも、食物繊維には2種類あって、水溶性と不溶性を2対1の割合で取ることが大切。便秘の改善に役立つのは不溶性ですが、レタスやトマトでは十分に補えないため、プラスアルファで水溶性、不溶性両方を多く含むゴボウや、ナメコなどを取ることも大切です」

【連載】猛暑に気を付けたい病気

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