J2新潟・早川が白血病から復帰 不安を乗り越える前向きさ

公開日: 更新日:

「史哉が心の支えとして挙げているのは、一つがSNSに届くサポーターの励ましで、もう一つが家族や彼女、ユースや筑波大で出会った仲間や監督、コーチ、アルビレックスの関係者のサポートです。多方面からたくさんの励ましを受けられたのは、ひたむきにサッカーを続け、プロ選手になれたからこそ。しかし、その力を受けて白血病と向き合おうとしますが、頑張りたくても頑張れない現状に直面すると、絶望を感じ、『周りの優しさに傷ついた自分が嫌だった』と語っていたのは印象的でした」

 それでも不安やつらさから乗り越えられたのは、早川選手の前向きさが大きいという。

「あるとき、病室で『僕の人生に一切の後悔はない。ここで終わってもいいかな』と弱気になったそうですが、思い直します。『やっぱりこの先を見たい。もっとこの先を楽しみたい』と」

 早川選手はアルビレックス新潟のユースで実績を積み、高校卒業とともにプロ入りの道もあったが、筑波大に進学する。3年の春、恩師・小井土正亮コーチに出会う。

「史哉は高校時代から先生や指導者になりたくて筑波大に進学しました。その後監督になる小井土さんとの出会いで、その思いがより強くなったのです。闘病中、病気に向き合ってばかりいると、心が折れます。それは、病気と闘う人ならだれしも経験することですが、そこから目をそらすのも巧みで、その軸にあるのが彼の前向きさです。周りの励ましでそれに気づくと、苦しさから抜け出す力に変えています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」