著者のコラム一覧
水井睦みずい整形外科院長

みずい整形外科院長。日本整形外科学会認定専門医、同会認定脊椎脊髄病医、同会認定リウマチ医、日本体育協会認定スポーツドクター。1995年北里大学医学部卒業。横浜市立大学医学部整形外科入局。大学病院、国立病院などを経て、2005年から東京・祐天寺にて開院。

疲れやすく仕事に集中できない…原因は「姿勢」は本当か?

公開日: 更新日:

【Q】最近、疲れやすく仕事に集中できないので友人に相談したら、姿勢が悪いせいだと言われました。無理な姿勢で筋肉が疲労しているというのです。本当でしょうか? (30代男性)

【A】大いに関係があります。筋疲労というと、激しい運動を行ったときに起きるものと思い込んでいる人がいますが、間違いです。同じ姿勢を長時間続けた結果、筋力や筋肉を使った仕事をこなす能力が低下した状態をいいます。

 原因は血液循環が停滞して、筋肉に送り込まれる酸素量が減少するためです。では、良い姿勢とはどういうことをいうのでしょうか。まずは立ち姿勢から考えてみましょう。一般的には良い立ち姿というと、両手を伸ばしてももにつけ、かかとをつけた直立不動の姿をイメージするはずです。見た目が良いこともありますが、力学的に安定しているからです。つまり、頭部、体幹、四肢の重心を統合した重心線が支持基底面(両足底と、その間の面積の合計)の中心に近いことで安定すると考えられるからです。

 しかし、ご存じのようにこの姿勢を長く続けると疲れます。先に述べたように血液循環が停滞して筋肉への酸素供給量が減って筋疲労が起きるからです。では、筋疲労を軽減するにはどうすればいいのでしょうか? 立ち姿勢では足を広げることです。そうすれば支持基底面が広がるため、安定します。さらに片側を斜め前に出す、いわゆる“休め”の姿勢の方が、血液循環が促進されるため、さらに疲れなくなります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝