水井睦
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水井睦みずい整形外科院長

みずい整形外科院長。日本整形外科学会認定専門医、同会認定脊椎脊髄病医、同会認定リウマチ医、日本体育協会認定スポーツドクター。1995年北里大学医学部卒業。横浜市立大学医学部整形外科入局。大学病院、国立病院などを経て、2005年から東京・祐天寺にて開院。

雪道で足を滑らせ尻もちを…どこかを骨折しているのか?

公開日: 更新日:

【Q】雪道で足を滑らせ尻もちをつきました。湿布薬を貼りましたが、なかなか痛みが引きません。どこかが骨折しているのでしょうか?(40代の都市生活者)

【A】今年は暖冬で雪が少ないとはいえ、例年2~3月は首都圏などでは記録的な雪が降り、尻もちが続出します。その時に備えて、今回は尻もち後の体のトラブルについてお話ししましょう。

 尻もちを“ごくありふれた打撲”と軽く考える人がいますが、間違いです。尻もちは意外に健康寿命を縮める重大な事態を引き起こすことがあります。尻もちが体を支える中心的存在である骨盤周囲の骨にダメージを与えている可能性があるからです。3日経っても痛みが消えないという人は骨盤周囲の骨が骨折したり、ヒビやズレなどの異変が起きているかもしれません。

 尻もちで最も影響を受けるのは骨盤の中心にある仙骨やその下の尾骨、仙骨の左右に位置する寛骨(腸骨、座骨、恥骨)です。仙骨あるいは寛骨に問題が起これば強い痛みが発せられます。痛みは、いわば体の警報器ですから、強い痛みは、それだけ体に重大な問題が起きているということです。

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