心不全の「和温療法」重症者が劇的に改善するケースもある

公開日: 更新日:

 村松教授はこれまで約60人の患者に和温療法を行っているが、たいていの患者でBNP値が良好に減少し、再入院率抑制という結果を得ている。

■呼吸が楽になって動けるようになる

 和温療法のメリットは、前述の通り血管が広がって、血液が流れやすくなり、心臓の負担が軽減されること。

 さらに長期的なメリットとして、血管内皮細胞から産生される一酸化窒素(NO)が増えること。NOには、血管の収縮・拡張のコントロール、血小板凝集抑制による動脈硬化予防などの効果がある。

「和温療法を受けると呼吸が楽になって動けるようになります。それによって、心不全の欠かせない治療である運動療法に積極的に取り組めるようになる患者さんも少なくありません」

 和温療法は基本的には病院で受けるものだが、自宅で応用する方法もある。脱衣所、浴室を事前に温め、湯船に張った41度のお湯で10分間半身浴する。上半身には冷えないようにタオルをかける。浴槽から出たら体をよく拭いて服を着て、毛布で体を覆い30分間横になる。最後に水を飲む。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘