コロナ対策 舌苔を除去する舌磨きがウイルス感染を予防する
舌苔の付着の度合いは、体調やメンタルの具合、食事内容などで変わってくる。中でも大きく影響しているのが唾液の量だという。
「唾液には、口腔内の細菌やウイルス、食べ物のカスなどを洗い流す洗浄作用があり、口腔内に侵入した細菌やウイルスの活動を抑え込む働きも担っています。ですから、唾液の量が少なくなると、舌苔も付着しやすくなるのです。唾液は加齢とともに分泌量が少なくなり、疲労、緊張、ストレスでも減ってしまいます。また、マスク着用の影響による口呼吸や会話の減少でも、口腔内が乾燥して唾液が不足しやすくなります」(小林氏)
長引くコロナ禍での生活は、舌苔が付着しやすい環境といえる。
■強くこすりすぎるのは厳禁
だからこそ、新型コロナの感染予防策として、舌苔を除去する舌のケア=舌磨きが大切になってくる。
「舌苔は普段の歯磨きだけではしっかり除去することはできません。歯磨きをした後、専用の舌ブラシや、やわらかい歯ブラシを使って舌磨きするのがおすすめです。鏡を見ながら舌を出し、軽い力で奥から手前に舌の表面を2~3回ほどこすればOKです。その際、力を入れてこすりすぎるのは厳禁です。舌の表面の舌乳頭を傷つけてしまって、かえって舌苔が付着しやすくなってしまったり、口腔内トラブルを招きやすくなるリスクもあります。舌がヒリヒリするほど強く磨いたり、毎日何度も行う必要はありません」(小林氏)