コロナ禍では検診の“先の検査”も大幅に減っている心配がある
それからKさんを診察室に呼び入れ、CT検査結果の画像を示しながら説明しました。たばこは10年前まで20年間吸っていたようでした。お酒は毎日、缶チューハイを1缶。他に既往はありません。
■発見が遅れれば治療が大変になる
さらに、事務業務を補助してくれている外来クラークさんに、「外来で診療している呼吸器内科のM医師に相談したいのだけれど、そちらまで行ってもいいか」と尋ねてもらいました。M医師には呼吸器疾患のことでは、いつも相談させてもらっています。するとM医師から「患者さんと患者さんの合間に時間をとる」との返事をいただき、私はKさんのカルテファイルを持って、M医師の診察室を訪ねました。
M医師はすぐにKさんの患者番号を電子カルテに入力してCT画像を確認し、言われました。
「肺がんかもしれませんね。こちらで診ますから、私の方に患者さんをどうぞ」
その日にこれからM医師にKさんを診察いただけることになり、私はホッとして自分の診察室に戻り、M医師あてに院内の依頼状を書きました。