ウドは抗酸化作用を持ち老化予防効果も 朝食べて体内時計をリセット
ウドには大きく分けて白い白ウドと、緑色の山ウドがあります。どちらも同じウドなのですが、白ウドはある程度日光に当てながら根元に土をかぶせ軟白栽培されたもの。アクが少なく食べやすいのが特徴です。一方、山ウドは本来野生のウドを指していましたが、現在では露地栽培されたものも山ウドとして流通しています。風味が強く山菜らしい苦味もありますが、山ウドの中でも野生種は栽培種以上に香りや苦味が濃厚です。
ウド栽培が確実に行われていたのは江戸時代以降とされています。腰痛や筋肉痛、風邪、むくみ、めまいなどの薬効があることから、民間療法でも解熱や強壮剤として使われていたそうです。次第に日本料理向けの高級食材として注目されるようになり、近年では江戸東京野菜のひとつとして登録されるなど、伝統野菜として再び注目を集めています。その他、中国地方の大山ウド、大阪の三島ウドや、栃木の「那須の春香うど」などが有名です。
そんなウドに含まれる栄養素にはどのようなものがあるのでしょうか。まずは独特の香り成分、ジテルペンアルデヒド、リモネン、サビネン、α-ピネン。鎮静作用や血行を促す働きがあるとされている成分です。ジテルペンやリモネンには自律神経のバランスを整える働きがあるので、冷え性、むくみ、ストレス軽減効果が期待できます。またリモネンは、朝に嗅ぐことで体内時計をリセットしてくれる効果もマウスの実験で確かめられているので、朝食にウドの香りを楽しむのもよいでしょう。