著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

ウドは抗酸化作用を持ち老化予防効果も 朝食べて体内時計をリセット

公開日: 更新日:

 ウドには大きく分けて白い白ウドと、緑色の山ウドがあります。どちらも同じウドなのですが、白ウドはある程度日光に当てながら根元に土をかぶせ軟白栽培されたもの。アクが少なく食べやすいのが特徴です。一方、山ウドは本来野生のウドを指していましたが、現在では露地栽培されたものも山ウドとして流通しています。風味が強く山菜らしい苦味もありますが、山ウドの中でも野生種は栽培種以上に香りや苦味が濃厚です。

 ウド栽培が確実に行われていたのは江戸時代以降とされています。腰痛や筋肉痛、風邪、むくみ、めまいなどの薬効があることから、民間療法でも解熱や強壮剤として使われていたそうです。次第に日本料理向けの高級食材として注目されるようになり、近年では江戸東京野菜のひとつとして登録されるなど、伝統野菜として再び注目を集めています。その他、中国地方の大山ウド、大阪の三島ウドや、栃木の「那須の春香うど」などが有名です。

 そんなウドに含まれる栄養素にはどのようなものがあるのでしょうか。まずは独特の香り成分、ジテルペンアルデヒド、リモネン、サビネン、α-ピネン。鎮静作用や血行を促す働きがあるとされている成分です。ジテルペンやリモネンには自律神経のバランスを整える働きがあるので、冷え性、むくみ、ストレス軽減効果が期待できます。またリモネンは、朝に嗅ぐことで体内時計をリセットしてくれる効果もマウスの実験で確かめられているので、朝食にウドの香りを楽しむのもよいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…