在宅社員の健康管理「バイタル測定サービス」ってなんだ?
スマホやタブレットにダウンロードしたアプリを起動させ、カメラで自分の顔を30秒間撮影するだけ。すると、顔の動画情報から血圧、心拍数、ストレスレベルなど、心身の状態の推定値が算出される。
この「バイタル測定サービス」の商用提供を今年1月から始めたのが、NTTデータ(東京都江東区)。2002年から運用を行ってきた企業の従業員の健康管理を支援するクラウド型サービス「Health Data Bank(ヘルスデータバンク)」の新機能のひとつだ。
これらの新機能の開発・提供には、企業の新型コロナ対策としてのリモートワークの普及が大きく関係している。同社・ヘルスケア事業部の湊章枝課長が言う。
「会社に出社していれば対面コミュニケーションによって、社員の健康課題を身近に把握することができます。しかし、ウィズコロナで在宅ワークが増えたことで、社員の健康管理が難しくなってきています。そこで非接触型の健康管理として、デジタルでサポートする方法を考えたのです」
昨年には、「パルスサーベイ」という社員のストレス変調を把握できる新機能が追加されている。これもアプリで「業務量は適切である」「自分のペースで仕事ができている」「睡眠・食事は適切に取れている」など、5問程度の質問に社員に答えてもらう。その回答を分析して、高ストレス者を抽出する仕組みだ。 そしてバイタル測定サービスで分かる項目は「心拍数・心拍変動」「呼吸数」「血圧」「ストレスレベル」「肌年齢」など。これらの推定されたバイタルデータは、アプリの画面上に表示され、測定結果や推移グラフを本人や会社の担当者が参照することができる。