世界が認めるロボット・セラピー「パロ」は30カ国で7000体以上を販売

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 欧米では日本で開発されたアザラシの赤ちゃんをモデルにしたロボット「パロ」が、医療現場や高齢者施設で大活躍している。

 患者がパロと触れ合うことで、「抑うつ」「不安」「痛み」「認知症の暴言・暴力、徘徊(はいかい)などの周辺症状」といった症状を軽減させる「セラピー効果」があることが、海外の数多くの臨床評価や治験で認められているからだ。

 パロは、国内では2005年から福祉用具として販売され、09年には米国食品医薬品局(FDA)が医療機器として承認している。欧州では今年から医療機器として輸出・販売が開始されている。

 国内外でどれくらい普及しているのか。

 パロの生みの親である「産業技術総合研究所」(茨城県つくば市)の柴田崇徳・上級主任研究員が言う。

「これまで世界約30カ国・地域以上で7000体以上が販売されました。うち国内では約3500体が販売されていて、その約50%が個人名義で『ペットの代替』や在宅介護の利用が多く、残りは高齢者施設、障害者施設、病院などの利用です。海外ではほぼ100%が医療福祉施設で購入され、セラピーを目的として利用されています」

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