WHOの12指針で認知症リスクを下げる 今すべきは2次予防と3次予防
WHOのガイドラインは、世界中の認知症に関する研究から、認知症のリスクを減らす可能性があるものを取りまとめたものです。
全部で12項目あり、ガイドラインでは介入方法、エビデンスや推奨の強さなどがまとめられています。
12項目の内訳は、身体活動による介入、喫煙による介入、栄養的介入、アルコール使用障害の介入、認知的介入、社会活動、体重管理、高血圧の管理、糖尿病の管理、脂質異常症の管理、うつ病への対応、難聴の管理です。
■1つずつやれることを増やしていく
身体活動では、筋力トレーニングよりも有酸素性トレーニングの方が効果が高いと考えられ、認知機能が正常の成人に効果があり、また、アルツハイマー病の前段階である軽度認知障害(MCI)にも効果があると示唆されています。
栄養面では、バランスの取れた食事が勧められ、地中海沿岸で取られる伝統的な食事「地中海食」、アメリカで高血圧改善のために推奨された「DASH食」が例として挙げられています。ただ、日本語版では、海外と日本の食習慣が異なることから地中海食の導入は難しいと記載されています。