10歳未満のワクチン接種をどう考えるべきか? 公表データから考察する

公開日: 更新日:

「成長過程にある10歳未満の子供たちは新型コロナウイルスが侵入するための受容体が少ない。そのため比較的多くのウイルスに暴露しなければ感染しなかったデルタ株流行期での感染者数はわずかでした。しかし、少ないウイルス量でも感染するオミクロン株流行期では、ワクチン接種もほとんどしていなかった10歳未満の子供の間で新規感染者が増えるのは自然なことです。ただし、急増したということは感染の結果として早く集団免疫を獲得し、他の世代より早く収束する可能性もあります。実際に人口当たりの感染者数は若い世代ではすでにピークを越えています」

■致死率はインフルエンザより低い

 では、この年代の子供たちの累積の死者数はどう変化したのか? それまで7人だったのが、7月20~26日に8人、7月27日~8月2日11人、8月3~9日は13人と増えている。当然、警戒は必要だが、致死率でいえば、8月9日時点でのこの年代の累積陽性者数が195万6183人だったことから、0.0006645%ということになる。単純に全数把握の新型コロナウイルスと比較するのは適切とはいえないが、季節性インフルエンザの致死率は0.01~0.05%といわれ、それよりも低い。 

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…